2014-08

「HOUSE T」について その2

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「水回りのプラン」
水回りも極力大工造作とし、空間に違和感を与えないように気をつけました。また、既製品のモノでは味わえない木の温もりや質感を重視しました。
キッチンはアイランドと壁付けのⅡ型とし、両方にシンプルでフラットな人工大理石のワークトップを乗せました。アイランド部分には幅1mを超える大きなシンクと食器洗い機を組み込み、壁付け部分にはIHヒーターを組み込みました。仕様や寸法をフルオーダーにすることにより、食事の盛りつけや配膳、片付けに必要な作業スペースを充分に確保することができ、また調理の際に出る煙や臭いが部屋中に拡散するのを防ぐように工夫しています。

4畳と広めに取った洗濯脱衣室では物干しスペースや家事作業台も備え、「脱ぐ・洗う・干す・畳む」といった作業がこの部屋一つで完結するため、晴れの日が極端に少ない福井の気候や夜間の物干しを考えるととても有効的に機能します。また、脱衣室やトイレの床には無垢の床から切り替わっても足触りが良く水気や摩耗にも強いコルクタイルを採用しました。

またお風呂や家事スペースをなるべくキッチンの近くに配置し、家事をする際の導線を短くするのと同時にLDKとの温度差が生じないようにして、奥様はじめ家族の負担を減らすよう心がけました。

 

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「主寝室・子供室」

2Fの8畳の主寝室は北側に配置し、大きなウォークインクローゼットを隣接しました。今後ベッドやTVボードを設置することを想定して、コンセントの差し込みや照明スイッチの位置などをよく考え、後で不自由にならないように配慮しました。また、少しでも明るいと寝つきが悪くなるというご家族のために、昔ながらの木製サッシや雨戸を駆使して昼間でも真っ暗な空間になるように造作しました。住みだすとあっという間にモノが溢れると評判のウォークインクローゼット内は充分な広さをとり、棚板やパイプハンガーを設け、衣類や布団生活家電等の収納が将来的にも困らないようにしています。

子供室は子供が小さい間は明るく開放的な南側に配置し、のびのびと使ってもらおうと考え、2部屋の間仕切りは将来的にする事にしました。2Fのテラスはとても見晴らしがよく開放感が抜群で、時には椅子を出して読書をしてもらったりお茶を楽しんだり活用してもらおうと思います。また、スチールの手摺部分は布団を干すのに丁度良い場所にもなりました。クローゼットも各部屋2つづつ設け、充分な収納スペースを確保できました。

また、全体的に照明は極力少なく、質素でシンプルな形状とし、天井にボコボコと無造作にダウンライトを仕込むのではなく、場所や用途をよく考えて壁付けにすることにより壁面や天井面を柔らかく照らし、住む人に落ち着きをもたらせます。

 

Posted on 2014-08-16 | Posted in BLOGComments Closed

 

「HOUSE T」について その1

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福井市郊外の住宅地に建つ「HOUSE T」

家族4人が暮らす、敷地面積81.7坪、延べ床面積45坪の専用住宅です。

 

 
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「玄関ホール」

家に着いて一番最初に出会う大きな玄関ドアは米杉の羽目板貼り、スチールの取手は鉄職人にオーダーしたものを。ドアの両脇にガラス欄間を造作し、明るい玄関となるように。

土間は豆砂利洗い出しで仕上げ、玄関脇に一坪の玄関収納を設け、将来的にも靴や玄関周りの収納に困らないように。

玄関框はフローリングと同じナラの無垢材を使い、来客や家族をLDKに導くように少し勾配をつけました。

 

 

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「LDK」

この家の生活の中心となる、LDK。広さは24畳あり、その中に4畳半の畳コーナーを設けています。畳コーナーは来客時の客間としてや、小さな子供の遊び場所、または一時的な寝室としてフレキシブルに使用する事を予想し、小さくフラットにまとめました。

南いっぱいに面したウッドデッキをLDKの延長と考え、晴れの日は縁側でくつろいだり時には仲間を集めて食事をしたり、または物干し場としても活躍。規格最大級の巨大なテラス窓が連続してついて開放感があるために、視覚的にも実際より広く見える効果が期待できます。また、軒を深く出しているため太陽の南中高度の高い夏は強い日射を遮り、逆に冬の間は暖かい日光を室内まで採り入れる事を、設計段階の計算により可能にしました。

TV・PCスペース、食器棚・ダイニングテーブルなどはお客様の要望を細かく聞いたうえですべて大工造作とし、建築の中に溶け込むような納まり・デザインを心がけました。これによりトータル的なコストも、後から様々な家具を買い足すよりも抑えることができます。

 

Posted on 2014-08-13 | Posted in BLOGComments Closed

 

はじめまして

はじめまして。

このホームページを開いていただきまして、ありがとうございます。
独立して7年、ようやくホームページが立ち上がりました!!
これまで育てていただいた方、いつも協力いただいている皆様には、感謝の気持ちでいっぱいです。
私は高校卒業後、宮大工の親方に弟子入りしました。

修行時代の毎日はなかなか辛いものでしたが、その時仕事を通じて触れた、
何百年とこの世に生き抜いてきた木造建築物を目の当たりにし、
木の力強さや美しさに多大なる感銘を受け、この世界で生きて行くことを決めました。
今では住宅建築の仕事が多くなりましたが、社寺建築で培った技術や精神力、
モノの考え方は、今の自分にとってものすごく大きな財産になっております。
これからも、常に勉強する心を忘れず大好きな建築の仕事に対して
純粋に取り組んでいきたいと思いますので、皆様どうぞよろしくお願いいたします。

文章書いたりまとめたりするのがとても苦手な自分ですが、
一生懸命ブログや内容を更新して行きたいと思います。GALLERYも増えるように頑張ります!!
皆様、たまには覗いてください(笑)
ここBLOGでは、日々の出来事や業務日誌を

GALLERYでは、施工事例を
http://k-shu.net/gallery/
CONCEPTでは、私の建築に対する思いを
http://k-shu.net/concept/
FLOWでは、家づくりの流れを
http://k-shu.net/flow/

では、今後ともケーシュウ・ワークスをどうぞよろしくお願いいたします。

Posted on 2014-08-01 | Posted in BLOGNo Comments »